ペダルを漕ぎながら感じる、街の生きた暮らしと繋がっている感覚、好きなときにいつでも止まれるし、決まったルートもないし、街の空気や路上の風景がそばをびゅんと通り過ぎていく。その高揚感に惹かれ、デヴィッド・バーンは1980年代からツアー先に折りたたみ自転車を持ち込み、ライブの合間にその街を自転車で走ることを習慣にしてきました。この本は、旅の記録をベースに、世界各地の都市を自転車でめぐり目にしたもの、そこから広がる思索と内省が綴られています。電車や車より遅く、歩行より少しだけ早いスピードのユニークな洞察によって、社会や人びとの営みを捉えた稀有な都市論。
「街の暮らしを見つめ、そこに身を置いて関わっていくことは、ぼくのように控え目で内気な人間にとっても人生の大きな喜びのひとつだ。社会的な生き物であることーーそれもまた人間であることの意味の一部なのだ。」
訳:東辻󠄀賢治郎
発行:鹿島出版会
発行年:2026年
サイズ:四六判変型
ページ:392P