哲学研究者・哲学対話のファシリテーターの永井玲衣さんによる最新エッセイ。哲学することは世界をよく見ること。不可解で奇妙なこの世界に対する小さなため息のような問いと、借り物ではないわたしの偉大な問い。「見る」とは何だろう。どうすればわたしたちは「見る」ことができるのだろう。映画であれば省かれるシーンを、ふと思ってしまった何でもないことを、壊れやすい問いを、残虐な忘却を、"そのまま保存する"ことを目指して思考した25編。その不可能性に対して短歌や詩といった文学が介在し、ともに考えていく。不断の抵抗である"保存"を、この変容し続ける世界のなかで続けていくための哲学が編まれています。
「見ることは、変えることだ。自分自身を超え、変えていくことだ。世界は不適切に保存され、手渡される。それを、もっと見ようとする。見ることによって、知っていたと思い込んでいたものが変形するーー。」
発行:講談社
発行年:2024年
サイズ:四六判
ページ:288p