詩人、北園克衛が1920年代に試みた、ダダ〜シュルレアリスムまでの実験小説の集大成。長い長い暗号のような文章には、未来派、構成派、ダダからバウハウスまであらゆる前衛芸術を浴び、開花した実験精神が表れています。スタイリッシュな情景描写とメランコリックな装い。百年前の前衛から届けられた言葉が、今もこんなに眩しいままであることに感動を覚えます。小説のほか、自筆イラスト12点を収録。1930年代に発表されたリリシズム小説集「白昼のスカイスクレエパア」との併読もおすすめです。
「白昼のスカイスクレエパア」
https://kyoku-sen.com/items/6110eaafe50c0b699fd029d9
発行:幻戯書房
発行年:2023年
サイズ:四六判
ページ:238p