精神分析を創始したジークムント・フロイトと、彼を照らした人びとの物語。イギリスへの亡命を助けた女性、我娘と同性愛関係にあった女性、女性解放運動の草分け的存在であった女性、ヒステリー症例の患者であった女性… 。
フロイトとの一致と相違、そして女性という視点を示した、明晰かつ柔らかな思索の書。「誘惑理論の放棄」を主題に、フロイトのトラウマ論を現代へと接続する。
「生活というのは、雑多なものが溢れかえるなかで、その千切れた断片がいつのまにか集積されて何らかの形を作っていくような地道なものであると私は思う。精神分析は、そのような土に近いものたちが話される場であり、精神分析そのものもまた土に近い実践だというのが、私の精神分析に対する感覚である。」
発行:筑摩書房
発行年:2026年
サイズ:四六判
ページ:272p