神戸出身の移民三世であり、日本語を母国語として生きてきたライターと、ルーマニアで生まれ育ち、現在は青森県に住まいフィールドワークをおこなっている人類学者による、日本語で交わされた往復書簡。
移民という立場の中で、社会主義国家の身体運動のなかで、自分の意識ではコントロールできない領域で敏感にさまざまなことを感じてきた2人の身体。自分だけのものだと思っていた身体の違和感にもっと目を向けたなら、生きづらさが和らぐかもしれない。そんな思いでスタートした2人の対話が編まれています。人種、出自、言語、学歴、性別。自分と異なる背景を持つ他者がいて、その他者の原風景を知り、理解すること。それが世界を変えるための第一歩かもしれません。
「世界は最初から最後までこんなところであるべきだったのかもしれないと思うほかないようです。生まれながらに苦しみを経験し、帰る。少しの間、いる。一緒に。踊り、詩を書き、美味しいものを食べ、音楽を作り、犬を飼い、泣き、子供を産み、痛み、愛し、あっという間に消えていく。」
発行:大和書房
発行年:2026年
サイズ:四六判
ページ:192p