この傷だらけの時代に、希望を持ち続けることや美しい未来を思い描くことは虚しいかもしれない。悲しみから目を背けるのではなく、喜びに罪悪感を抱くのでもなく、悲しみと喜びの関係をもっと豊かにして、痛み以外のことで分かり合うことはできないだろうか。だから悲しい話は今はおしまい。わたしたちは世界と正面から向き合うために、今だけは明るい話をしよう。
友達のクィアパーティ、タイムラインにあふれる犬の動画、ブックオフに並んでいた自分の本、パレスチナ解放デモ、植物の世話、韓国語の勉強…。悲しみと喜びを行ったり来たりしながら生きた、切実な日々のエッセイ19編。
「もしかしたら、悲しい話を続けるためには、悲しい話ばかりしていては駄目なのかもしれない。…まだそうできるうちに、明るい話をしてみようと思った。傷や痛みを結んで悲しい星座を作ってきたように、喜びや希望や可能性に目を向けて、明るい星座を作ろう。それがきっと、絶望しないで生き続けるための足場になる。」
発行:柏書房
発行年:2026年
サイズ:四六判
ページ:216p