「傷跡ばかりの精神は、私の誇りだ。私はできるだけ強く、ひとのいたみを感じることができる、そんな人間でありたい。現在の私の強さを、私はとても好きだ。ーー私はわたしを使いつづけたい。決して無駄にしない。」そんな著者の強い言葉が胸を打ちます。紆余曲折を経てやっぱりパズルのピースが嵌るのは大工だということに気が付いてスタートした、大工見習いの日々の記録。
両親が共に大工さんで、幼い頃から大工の仕事が身近にあった著者の中村季節さん。自分の人生のなかにたびたび現れる大工のことを実際はあまりよく知らず、彼らと違うものになりたかった彼女が、旅芸人をやってみたり、シェフの修行をしてみたり、小説講座に通ったり、さまざまな遠回りをしてたどり着いたいちばん身近な大工という仕事。仕事や現場のこと、家族との関係について綴られた言葉は知的なユーモアに満ち、眩しいほどのエネルギーに輝いています。
発行:素粒社
発行年:2026年
サイズ:B6判変型
ページ:240p