





「手紙にとって
出発には何の意味もない
到着することが、すべてだ。
かたや人間にとっては、
出発にこそ、意味がある。」
深い海の底に、特別なくじらが住んでいました。
くじらの中には大きな図書館があって、きれいに並んだ何千冊もの本を、海の仲間たちは夢中で読んでいました。
ある日、本を貸すことをきっかけに海の郵便配達人と仲良くなったくじらは、新月ごとに会う約束をしますが…。
生と死と愛を描いた美しい童話。悲しみの中に確かな希望が感じられます。
絵:ユディット・ファニステンダ―ル/訳:川野夏実
発行:ちいさい書房
発行年:2025年
サイズ:202×149 mm
ページ:80p