





秋からはじまる一日一日のことを、冬の終わりまで書き留めた植物観察記。草花が少なくなり、木々の葉っぱも枯れ落ちる冬。冬が好きな著者の鈴木純さんは、そんな季節にも植物観察をしています。ふわりと香るキンモクセイ、憧れのウラジロチチコグサ、干し柿づくり、娘との登山、雪の結晶が付いたフジのつる、カサカサに枯れたオオイヌノフグリ。今は枯れて見える植物の内側を想像することは、その先の季節のことを観察していることにもなる。観察を続けることで、その対象の未来を信じることができるようになること。それは植物だけでなく、私たちの暮らしのあちこちにも繋がっていく、大切な発見かもしれません。
「僕の気持ちには関係なく、自然はいつも動いている。どうしてだろう。その事実が、なぜか僕を安心させてくれるのだ。」
発行:雷鳥社
発行年:2023年
サイズ:四六判変型
ページ:272p