私たちは無傷のままで生き延びることはできにない。だからこそ、傷ついたり傷つけたりすることの苦しみや悲しみに向き合い、時にやり過ごし、そこに生まれる豊かさや優しさ、寛容さについてせいいっぱい考えたい。自己と他者のレジリエンスを信じること、自らの加害性に目を向けること。傷つき倒れたその場所を耕すこと。周辺をなぞるしかできないような深い痛みさえも、日常のできごとに引き寄せて綴られた、トラウマ研究の第一人者によるこころのケア論。傷とともに生きるすべての人たちへ。
発行:NHK出版
発行年:2024年
サイズ:A5判
ページ:112p