ふたりの子どもとヘルシンキへ移住した社会学者の朴沙羅さん。イメージしているような理想郷でもなく、とんでもなくひどいところでもない、現在のヘルシンキでの暮らしから届けられた等身大のレポートの続編。
日本とはまったく違う歴史を持ち、まったく違う発想に基づいてかなり異なる制度をつくってきたフィンランドの人びと。毎日の生活の中で、彼らの日常的な普通のやり取りを可能にしているものはなんだろう。ここでは多様性や権利とはどういうものなんだろう。職場や近所づきあい、子どもたちの学校のようすをレポートした、専門的でオリジナルな考察が綴られています。
「だから、声を上げることは社会を正当に代表することの助けになるし、多様な要望や不満を伝えるのは、不公平に代表されてきる政治や経済を少し正す方法だ。」
発行:筑摩書房
発行年:2024年
サイズ:四六判
ページ:336p