フリーの編集者として活躍しながら、「街と山のあいだ」をテーマにした冊子『murren』を出版している若菜晃子さん。長年にわたって旅をし、そのなかで出会った自然や人、自分の内面との対話が細やかに綴られた旅の随筆集三部作、第三集です。旅先は英国、ロシア、タイ、ネパール、チリ。 通り過ぎては消えていった、なんでもないけれど本当は素晴らしいことごと。旅先の忘れがたい記憶と思考を描き出す静謐な文章は、彼女の見たいつかの景色を目の前に鮮やかに蘇らせます。
「人はいつも同じ地点にいないし、生きてきた経験も思考も積み重なって、少しずつ進んでいく。それだけ私の人生のときが経ったのだ。」
発行:アノニマ・スタジオ
発行年:2023年
サイズ:A6判
ページ:660p