『喪の日記』をはじめ、数々のロラン・バルトの作品を訳出してきたフランス文学者、石川美子さんによるエッセイ。 山を見つめ、歩きながら思い起こされる風景。それとともにやってくるかつての本の中の言葉たち。静けさのなかで山々に差し出されたような遠い記憶を辿りながら、哀しく豊かな人生を綴った11の物語。読むたびに、新たな発見と清らかな景色が広がっていきます。
「言葉からもっとも遠いように思われる山という世界で、山を生きる人たちがときおり口にする言葉は、心と身体にしみこんで、山や岩壁へとさそうのである。」
発行:ベルリブロ
発行年:2023年
サイズ:四六判
ページ:288p