古代地中海研究者の真兵さんと図書館司書の海青子さん。ふたりそろって体調を崩した時に、都会から逃げるようにして向かったのは、奈良県東吉野村でした。人口1700人の村に移住したふたりは、『人文系施設図書館ルチャ・リブロ』を立ち上げます。
「彼岸の図書館」は「死者の国の図書館」という意味で名付けられていますが、現世か来世かということではなく、大事なのは、"別の世界が存在すること" を体感することだと話す著者の青木さん。現代社会に身を置きながらもその価値観に縛られない、異界としての人文知の拠点を構築していく様子を対話とともに綴ったエッセイ。
発行年:2019年
サイズ:四六判
ページ:288p