1936年、わずか24歳で夭折した詩人・翻訳家の左川ちかさんは、約7年のあいだに、詩、散文、翻訳にかかわる多くの作品をのこしました。
言葉に宿る、暗く硬質な透明感。死や諦めがすぐそばにあるのに、静かな清々しささえ感じる。接続と切断を繰り返すイメージの断片が、まるでコラージュ絵画のように彼女の見た景色を構築しています。
すべての詩、散文、書簡、日記、ノーマン・マクロード、フィッツジェラルド、ヴァージニア・ウルフなどの翻訳作品を網羅した大充実の全集。
押しつぶされた葡萄の汁が
空気を染め、闇は空気に濡らされる。
蒼白い夕暮れ時に佇んで
人々は重さうに心臓を乾かしてゐる。
発行:書肆侃侃房
発行年:2022年
サイズ:四六判
ページ:416p