「困っているなら困っているとおっしゃってください。
そうでなければ、私たちはあなたを助けることもできませんーー」
ふたりの小さな子どもとヘルシンキへ移住した、社会学者の朴沙羅さん。イメージしているような理想郷でもなく、とんでもなくひどいところでもない、現在のヘルシンキでの暮らしから届けられた等身大のレポートです。
問題の解決の矛先を正しく見つけること、助けを求めれば確実に助けてもらえること、少ない費用で健康を保証すること。多様な個人の幸福のあり方を緩やかにサポートするしくみが整ってこその「幸福」から成り立つヘルシンキの生活には、混迷の日本に暮らす私たちにもはじめられる練習があります。
発行:筑摩書房
発行年:2024年
サイズ:文庫版
ページ:320p