





山について書かれた本は、やはりおもしろいものです。
「人生に山があってよかった」そんな素敵なことばで締めくくられるこのエッセイは、自然の中に身をおく喜びがまっすぐに綴られています。
フリーの編集者として活躍しながら、本書のタイトルでもある「街と山のあいだ」をテーマにした冊子『murren』を出版している若菜晃子さん。山からの涼しい風のように透きとおった彼女の文章からは、生茂る緑の匂い、湿った土の感触がよみがえります。
「この地上で、自分が行ける場所、立てるピークは、人生のうちでごくごく限られている。だからこそ今の自分の居場所を客観的に眺め、自分の位置を常に確認し、自分の頭と目と足を信じて歩いていくーー」
発行:アノニマ・スタジオ
発行年:2017年
サイズ:177 × 120 mm
ページ:284p