





詩でも散文でも短編小説でもあるような15篇。
とりとめもなく進んでいく物語は、夜見る夢のようにつじつまがあわないのにもかかわらず日常的で、まるで今日あった出来事を夕ごはんを食べながら聞いているようです。それから、昔話にも似ているかもしれません。
「俺が死んだら、この胸を裂いてほしい。
そうして、堅くて悪い山を崩してくれ」(薄子色)
作者の言語世界をそのまま現したようなうつくしい装幀は、外間隆史さんによるものです。
発行:思潮社
発行年:2020年
サイズ:四六判変型
ページ:104p