日本人と台湾人の「どちらでもある」自分と「どちらでもない」自分。「特別」でありたいという欲望と「普通」ではないという劣等感の狭間で引き裂かれそうになりながら、けれどもその複雑な感情こそが彼女の創作の原動力になっていました。単に言語というだけではない、日本語に内包された歴史や文化、暮らしを想うとき、もし台湾で育っていたら自分の人生はどんな人生になっていたのだろうかと常に想像を巡らせている。台湾生まれ日本育ちの作家・温又柔さんが日本語の中でどう生きてきたか、国境とは何か、国語とは何か、国籍とは何か。当たり前の複雑さを改めて考えさせられる、柔らかなエッセイ集。
ひとつずつのテキストに向けて描かれた、きたしまたくやさんによる12ヶ月の挿絵が添えられています。
発行年:2022年
サイズ:B6判変型
ページ:104p