家父長制の維持のために、女性たちは家庭のなかで常に手を動かしてきました。妻として、母として、あるいは社会を支えるために。手芸は女性に課されてきた家庭的役割である一方で、繋がりを育み、さまざまな連帯を生む手段であり、セルフケアの側面も担ってきました。本書は、ジェンダーの視点から手芸を研究する山崎明子さんが、連綿と続く女性たちのものづくりの歴史を紐解き、手芸が持つエンパワメントの力を問い直します。誰かのために捧げる手芸から、自分のための手芸へーー。
"手芸にまつわる「知」、例えば、どうすれば上手く縫えるのかという智恵から、手芸品を通して見える世界状況まで。その「知」は、一緒に縫ったり編んだりしながら伝えられて、私たちの日常を豊かにし、その「知」が手芸をする人びとをエンパワメントするはずだ。"
発行:晶文社
発行年:2026年
サイズ:四六判
ページ:232p