悩むのではなく考えること、他人の心は自分の心じゃないということ、自分が死ぬこと、心のある場所のこと。
どこまでいってもつかむことができない解を追いかけて、奇跡的に存在している私たち。池田さんのやさしい語り口と強靭な思考によって解かれていく30のワードを読み進めていくうちに、次第に思考のエンジンとなっていきます。
日常の世界に立ち戻ってきたとき、わたしたちにはどんな景色が見えるでしょう。
考えることは力のいる、けれどとても豊かなことだと改めて教えてくれる、思考のための教科書です。
「『存在する』ということは、奇跡だ。存在する限りのあらゆることが奇跡であり、したがって謎なのだという絶対の真理を手放さないのであれば、君は、これからの人生、この世の中で、いろんなことがあるけれども、悩まずに考えてゆくことができるはずだ。そのためにこそ、人間には、考える精神があるんだ。」
発行:トランスビュー
発行年:2003年
サイズ:A5判
ページ:209p