20世紀初頭のアメリカ、終わったはずの奴隷制度の影が再びしのびよるなかで、フィラデルフィアやニューヨーク・ハーレムなど北東部都市では、黒人女性たちによる叛乱が繰り広げられていました。暴力から逃れ、支配に抵抗するためにコーラスを奏で、ダンスを踊る。自分が自分のままに生きること、そもそも生きることそれ自体が困難な境涯にあって、それでも自分の生の自由を諦めなかった女性たちの祈りのような物語。取るに足らない存在とされてきた人びとの、歴史に刻まれていたはずの声に耳を傾け、彼女たちのラディカルな生の痕跡を鮮やかに蘇らせる渾身の書。
「これは私の物語ではないが、わたしたちが傍観者のようにして読めるような物語でもない。どのページをめくってみても、そこに奔放ひ生きたものたちの生がほとばしっていて、わたしたちに関係することを強いているーー」(訳者あとがき)
訳:榎本空
発行:勁草書房
発行年:2025年
サイズ:四六判
ページ:512p