幻想的な短歌を一つの世界に収めたアンソロジー。
目の前の現実と確かに繋がっている、ここではないどこかの物語。
晴れ上がる銀河宇宙のさびしさはたましいを掛けておく釘がない(杉﨑恒夫)
いつの日か倖せを山と積みて来る幻の馬車は馭者のいない馬車(稲葉京子)
いかなる神の前へもこの姿でゆくよ。海のフリルが白さを増して(川野芽生)
舌だしてわらう子供を夕暮れに追いつかれないように隠した(山崎聡子)
男の子なるやさしさは紛れなくかしてごらんぼくが殺してあげる(平井弘)
編:梅﨑実奈/装幀・装画:花山周子
発行:河出書房新社
発行年:2025年
サイズ:137×140 mm
ページ:148P