力任せに、乱暴に切り取られた情報で、私たちの感情や心を動員するための言葉や映像が氾濫するなかで、自分にとって本当に大事なものは何だろうか。本当に自分の心を打つものは何だろうか。ここでは、著者が心惹かれた文章ーーハンセン病療養所で綴られた小説、精神科病院のメンバーからもらった読めない手紙、女性たちのコレクティブで刷られたビラ。小さな声で語られなければ壊れてしまうものたちを掬い上げていく。誰にも共有されないもどかしさのなかで、「読む」という行為の切実さと、たった一人の読者としての想いをが綴られた12の物語。
発行:柏書房
発行年:2026年
サイズ:B6判
ページ:222P