日常のシーンをつぶさに観察し、分解し、新たに組み直すことでもたらされる生の実感、時間の歪さ、不確かな記憶、他者の存在の気配。と同時にそれらが特別なものであるという大きな発見。これは詩であり、散文であり、小説であり、終わりのない思索でもある。研ぎ澄まされた感覚で、自己の深部へと潜り込んでいく詩人・髙塚謙太郎さんの思考の痕跡。
「これらが確実にこれから失われていくという予感はまずそのとおりであるけれど、それはなぜだろう、たぶん悲しくない。私がいなくなって初めて生まれる感情にそこは満たされていて嬉しくなったーー」
発行:七月堂
発行年:2025年
サイズ:四六判
ページ:140p