アクリル板やカンヴァスを支持体に、自身の身体を起点とする絵画を制作してきた画家・庄司朝美さんによる一年間の滞在記。度重なる帝国の支配を受け、重く複雑な歴史を抱えるコーカサス地方の小国ジョージア。隣国ともいえるウクライナではロシアによる侵攻がはじまり揺れ動く情勢のなかで、自身の内部へと繰り返し降り立ち描いた、日常の断片と世界の在りようが編まれています。透明な窓に描かれた絵はその向こうの風景と重なりあい、世界の様相をあらわしながら神秘的なビジョンを浮かび上がらせる。
"またここに戻って来るのだと思うと同時に、もう二度とここへは戻って来られないのだという予感もあった。どこか日々の連なりとしての未来を信じていないような、明日のことなどわからない、今この瞬間のためにこそ生きるのだ、というジョージアの人々の態度がそうさせたのかもしれない。"
発行:oar press
発行年:2025年
サイズ: 188×127 mm
ページ:348p
*日本語、英語、ジョージア語対訳