もうなくなってしまったプールのサービス券、おばあちゃんがお小遣いをくれた時の封筒、美術館の前で撮影した家族のチェキ、会社で働き始めた頃の給与明細、誰かが部屋に残していったメモ…。あの時の自分が捨てられずに残してきたさまざまな紙たちを一枚ずつ見返す行為は、そのまま自分の人生を振り返る時間になった。なんでこんなものまで取ってあるんだろう、そう感じた紙切れから、ささやかな日々の断片と思い出が鮮やかに甦っていく。捨てられずにずっと取っておいた紙への想いが、ユーモアとノスタルジーと共に大切に綴られた珠玉のエッセイ集。ひとつひとつのエピソードから、著者の優しくかわいらしい人柄がにじみます。
発行:和久田書房
発行年:2026年
サイズ:四六判
ページ:272p