派遣看護師としてドイツに渡っていた伯母を頼り、母と妹といっしょに西ドイツへ移り住んだヘミ。悲劇的な出来事により心に響く傷を負ったまま孤独な日々を送っていたヘミは、そこで知り合ったハンスとレナと共に過ごすうちに、次第に自己を取り戻していく。ある日ヘミは、ハンスから病床にある母親の初恋の相手を探してほしいと頼まれ、人探しを始めますが…。
複雑に編まれたそれぞれの生、閉じ込めていた想い。遥かな距離と長い時間を経てやっと届くもの。暗く長い道の先に確かに射し込むひとすじの光を柔らかな文章で描いた、著者初の長編小説。
発行:書肆侃侃房
発行年:2025年
サイズ:四六判
ページ:280p