作家・研究者のサイディヤ・ハートマンが、自らのルーツを辿るために大西洋を越えてガーナへと旅する物語。
自国からも追われるということ、歴史を剥ぎ取られるということ、どこへも帰属していないことを認めなくてはいけないこと。根こそぎにされた記憶、あまりにも凄惨な奴隷貿易の記録、消し去られた幾多の命に触れ、思索を繰り返していく。ある個人の物語として見つめた奴隷制の歴史が綴られています。ページを捲るごとに重く打ちのめされる、しかし現代の私たちに必要な喪失の紀行文学。
翻訳者の切実さが伝わる渾身の訳出です。
発行:晶文社
発行年:2023年
サイズ:四六判
ページ:376p