アメリカで黒人神学と人類学を学んでいた著者の榎本空さんには、いつも心の支えとなった音楽がありました。ブルーズ、ジャズ、ロック、ソウル…大切に持ち続けているレコードたちと過ごした、ニューヨーク、ノースカロライナ、沖縄での生活の記録。たくさんの記憶や風景、色や匂いが刻まれた一枚一枚のレコードは、自身の経験そのものでした。ガザで、ウクライナで、シリアで虐殺が続くなか、どこかに救いはあるのだろうか、音楽はシェルターとなりうるのだろうか。砕けてしまった命を知るための、遠くの地の痛みと手を取り合うための、目の前の暴力に抗うための、祈りのような言葉たち。
「…しかしそんな滅びの預言は、常に条件付きだった。
もし、今、わたしたちがあらゆる手を尽くさないのなら、と。そこに希望がある。」
発行:晶文社
発行年:2025年
サイズ:四六判
ページ:240p