「体の贈り物」「私たちがやったこと」「若かった日々」などで知られるアメリカの作家、レベッカ・ブラウンによる物語集。「3匹のこぶた」「赤ずきんちゃん」「ヘンゼルとグレーテル」など伝統的な物語を、ゆるやかに循環する時代のなかで捉えなおしていく。男性視点で語られてきた物語を女性の視点から語り直す、という単純なものではない、優しく光に満ちたまなざしで見つめた物語たちが、いま再び輝きだします。ひとつひとつ投げかけられるおまじないのような言葉たち。力強くリズミカルなその言葉は、きっと私たちのお守りになる。天国は、私たちが行きたい場所であってほしい。柴田元幸さんによる翻訳と穏やかな金井冬樹さんの絵が彩ります。
"持っていきなさい、とお母さんは言ったーーあなたの体を。あなたの心を。体、心、命を。ーー死にたい気持ちを、転んで隠れて迷子になる自分を、焦がれて欲しがって傷つく自分を。欲しがる心を。"
発行:twililight
発行年:2024年
サイズ:B6判変型
ページ:136P