90年代、アリゾナの砂漠。ガラスのドームの中にひとつの生態系をつくる実験場「バイオスフィア2」がありました。熱帯雨林、海、サバンナ、砂漠などの気候特性や植生が移築された擬似自然環境で、8人の研究者が2年間の実験生活を行いました。
この本は、実験が終わり、長い年月を経た2008年と2018年の記録をまとめた写真集です。一部荒廃し、人口と自然の境界が変容し、システムから解放された内部環境が新しいフェーズへと移行していくようすを捉え、繋ぎ合わせた自然の断片から循環が形成されるプロセスを思考する。遠くアリゾナの地の空間をめぐり、身近な風景について考えるためのガイドブックです。
発行:sheepbook
発行年:2024年
サイズ:250×195 mm
ページ:128p