







音楽やファッションなどの現場を中心に活躍しながら、精力的に作品制作を行なう写真家、木村和平さん。
本作は、近い存在の人物や風景を捉えながらそこに生じる距離を映し出しています。まばゆい光や、粗い粒子によって曖昧になった被写体の輪郭が連れてくるノスタルジー。近しいものに対してふと感じる遠さ、つかまえられない日常の瞬間を優しくまなざしています。
「近い存在であるはずのひとが、動物が、風景が、ふいに遠く感じることがある。それは寂しさや不確かさ、そして触れがたさとなって、短い風のように目の前に現れる。ーーこれはなにも暗い話ではない。もちろん悲しくもあるけれど、親愛のなかにある距離を、どこか眩しく思う。」(あとがき)
発行:赤々舎
発行年:2020年
サイズ:255 × 180mm
ページ:120p