「芸術の本質は、見えるものをそのまま再現するのではなく、見えるようにすることにある。」
キュビズムやシュルレアリスムなど革新的な芸術活動が沸き起こった20世紀初頭。その中でどれにも属することなく独自の思索を深め、多様な作品を創作した画家パウル・クレーが、バウハウスで教鞭を執っていた時期の論文、講義草稿などが収められています。絵画をめぐる深い思索と、自然の観察や解剖学、哲学、動力学、さらには音楽にいたるまで、あらゆる分野における緻密でロジカルなクレーの思考過程が盛り込まれています。デッサンや修作、作品図版を1000点以上収載した、美術史に残る名著。
発行:筑摩書房
発行年:2016年
サイズ:文庫判
ページ:上巻480/下巻352P