







戦争、自然災害、放射能汚染、砂漠化、経済崩壊。人間が争い、収奪し、汚染しつくした果てに見捨てた土地では、自然が新しい環境に遷移し、地球上のほかのエリアとは異なる豊かな生態系を育んでいました。
本書は、作家、ジャーナリストのカル・フリンによる12の土地をめぐる紀行文です。その荒廃した土地を旅し、自然の回復と新生の実態を追いかけ、人間中心主義以降の新たな自然像を描き出しています。人間が退くと、自然はかつては自分たちのものだったものを取り戻す。それは、自発的な再野生化の実験の只中にいるともいえる私たちにとって、明るい未来であるといえるのかもしれません。
発行:草思社
発行年:2023年
サイズ:四六判
ページ:400p