ポストコロニアル批評の先駆者であるエルサレム生まれの批評家、エドワード・サイード。文学、音楽、歴史、政治など分野を超えて論じ、パレスチナ解放運動へも果敢に関わりました。本書は、批評家であることに拘ったサイードの思考の軌跡をたどり、彼にとって批評とは何であったのか、そして現代社会における批評の意義を問いかける。パレスチナ自治区ガザを巡る状況が混迷するいま、改めてサイードについて深く論じた批評エッセイ。サイードの精神を受け継いだ、言葉による抵抗の実践の書。
"批評という行為のはじまりは、生き残ることにある。…批評家は生き残って、究極の他者である、死せるテクストの声を聴きたいと願う。…他者の想像力を限界づけている構造の調和を、みずから雑音をたててかき乱すことを怖れていては、批評は批評ではなくなるだろう。"
発行:書肆侃侃房
発行年:2024年
サイズ:四六判
ページ:208p