





日常の何気ない瞬間の輝きに気がつくことができたら、そしてその積み重ねが毎日の生活を形づくっているとわかったなら、安心して眠ることができるだろう。
悲しいことがあった日も、嬉しいことがあった日も、心がすり減ってしまった日も、頼りない私たちを、陽だまりのようなこの本が待っていてくれます。
歌人・岡野大嗣さんの第2歌集。
こんなとき力になってあげたいのに布団のなかで思うしかない
しあわせは微量なほどに目に見えてフィルムについたケーキをなめる
人間はしっぽがないから焼きたてのパン屋でトングをかちかち鳴らす
ぼろぼろのからだをひきずってあしたまたぼろぼろになるためにねる
発行:書肆侃侃房
発行年:2019年
サイズ:四六判変形
ページ:144p