




フリーの編集者として活躍しながら、「街と山のあいだ」をテーマにした冊子『murren』を出版している若菜晃子さん。長年にわたって旅をし、そのなかで出会った自然や人、自分の内面との対話が細やかに綴られた短い文章は、彼女の見たいつかの景色を目の前に鮮やかに蘇らせます。
早朝のトランペット、チャイ売りの声、インドで拾った石…
なんでもない日常がこんなにも尊い。山と自然を愛する若菜さんゆえの、地面を踏み締める逞しさと優しさを感じる随筆です。
「人間は常に自然のただなかにいる。
そしてそのことをいつも忘れてしまう。
私はそれを全身で感じるために、旅に出ているのかもしれない。」
発行:アノニマ・スタジオ
発行年:2021年
サイズ:177 × 120 mm
ページ:317p