





“核兵器という人間のコントロールをはるかに超えた暴力の痕跡は、まだ長崎の人と街のなかに埋れているーー”
長崎への原爆投下から76年。広島の影に隠れてあまり語られることがなかった長崎原爆の戦後史を、証言の聞き取りと詳細な資料から辿り直す一路がまとめられています。
「ヒロシマ・ナガサキ」の原爆被害として提示されてきたものの多くは、8月6日と9日を中心としたものでした。けれどもその後も身体的・精神的な傷を受けたまま生きざるを得ないたくさんの人びと。
これまで語られてこなかった記憶や、しまい込まれたままの記録を少しでも多く掘り起こそうという一心で、根気強く調査を重ね、切実に綴られた証言集です。
発行:書肆九十九
発行年:2021年
サイズ:A5判
ページ:416p