生まれ育ち、生涯を過ごした青森の風景と人々を仕事の合間に撮り続けていた工藤正一さん。一度だけカメラ雑誌に投稿したほかは、誰にも、家族にさえその写真を見せることなく一生を終えました。
発見された写真に写っていたものは、すぐ近くにある小さな日常の瞬間の数々でした。人びとの喜びや幸せや哀しさが、モノクロームの中にきらきらと輝いています。気候の厳しさや貧しさ、かつての東北への強固なイメージとはほど遠く、故郷を愛するまなざしと人間の営みへの思慕に満ちた、静かでうつくしい写真集です。
発行:みすず書房
発行年:2021年
サイズ:A5判変形
ページ:408p