









チェコスロヴァキアに生まれ、自由を求めてアメリカに亡命した絵本作家ピーター・シス。
記憶のなかにある故郷プラハへの想い、亡命先で問い続けた自身のアイデンティティ。伝記の人物や絵本の中の登場人物たちに自らの姿を重ね合わせてたくさんの絵を描きました。
重くのしかかる現実の中にあっても、軽やかな想像力を手放さなかったシス。ここではないどこかを夢見ながら、けれどもしっかりと足元の地面を踏みしめる逞しさが、うつくしい絵に結実しています。
絵の中にたびたび登場する翼や鳥は、自由を求め続けたシスの姿そのものに思えます。
待望の日本初の作品集。
発行:国書刊行会
発行年:2021年
サイズ:B5横判
ページ:216p