東京・西荻窪にある雑貨屋FALL。店主の三品さんが座る小さなレジの中から繰り広げられる、“雑貨化”していくすべてのものへの緻密な地図を広げていくような論考。より良いほうへと前進を夢見て、絶え間なく消費を続ける私たち。素敵だと思う感覚の出どころすら辿れないまま、それでも何者かになろうとして必死にどこかへ向かっている。雑貨に取り憑かれ、雑貨に翻弄され、雑貨に押しつぶされそうになりながらも雑貨に魅了された、狂気的ともいえるセンスの片鱗が垣間見られるエッセイ。
『ほんとうは、それは進化でも退化でもないはずなのに、私たちは、ちがいをたえまなく消費することで、どこかへ前進しているような夢をみている。』
発行:筑摩書房
発行年:2023年
サイズ:文庫判
ページ:256p