






東京都西荻窪にある雑貨屋FALLを営む三品輝起さん。
物語のような独白のようなうつくしい文章、ノスタルジックな気配を漂わせたエセーの断片は全方位へと広がっていきます。
小さな雑貨屋のレジのコックピットから生み出されるみごとなまでの消費文化論考。哀愁を帯び、諦念にも似た格好の三品さんのファイティングポーズは、けれど、とても頼もしく感じます。
『ほんとうは、それは進化でも退化でもないはずなのに、私たちは、ちがいをたえまなく消費することで、どこかへ前進しているような夢をみている。』
発行:夏葉社
発行年:2017年
サイズ:四六判変型
ページ:288p