






1990年代に若い女性写真家たちを中心に生まれた写真の潮流は,「女の子写真」と(なかば揶揄的に)呼ばれ、一大ムーブメントを巻き起こしました。
性別で写真家をくくり、女性写真家たちを若さのうちに葬り去ろうとする不誠実な言説の数々を振り返り、ジェンダーの視点から検証している本書。
ジェンダーで区別され、勝手に代弁されてきた自分たちの表現を取り戻すための、長島さんの丹念な仕事が記されています。揺るぎなく精鋭な言葉の数々に、思わず目が潤んでしまいます。
「本書は、写真を撮ることや、見ることが好きな全ての人々に向けて書かれている。わたしたちの持ってしかるべき自尊心が、特定のジェンダーだからという理由で傷つくことがもう無いように。」(本文より)
発行:大福書林
発行年:2020年
サイズ:四六判
ページ:412p