変わりゆく世界の中で政治の根本を考え抜く5つの講義。
〈はじめに〉では、マルクス主義の哲学者 エルンスト・ブロッホの言葉が引用されています。
ナチスドイツが権力を握った、ユダヤ系ドイツ人にとって絶望の淵にあった時期の文章です。
『希望とは「まだーない」ものです。
「もはやーない」過去の記憶が人を突き動かすように、「まだーない」未来への希望こそが、人や社会を変えていく』
大きな変化の中で、それでも変わらない人間にとっての基本的条件、「人と一緒にいる」ことについてをスタートに考える、友だち・仕事・デモクラシー・民主主義・政治。
政治学者・宇野重規さんの優しい文章と、散りばめられた引用も秀逸な一冊です。
*本書は、豊島岡女子学園中学校・高等学校において行われた講義をもとにつくられました。
発行:東京大学出版会
発行年:2018年
サイズ:四六判
ページ:296p