20世紀フランス文学の革命を牽引したレーモン・クノーによる、究極の言語遊戯。バスで見かけた男についての他愛もないストーリーが、99通りの異なる文体で書き分けられている(だけの)驚異的なこの本は、たったひとつの些細な出来事にこんなにも膨大な視点があることに驚かされます。姿を変え、フーガのように繰り返され、次々に印象が変化していくストーリー。文体や文章というものの本質を明らかにするとともに、音楽や映画を体験しているような感覚をももたらします。見事な編集手腕と、途方もない翻訳センスにため息がでます。
発行:朝日出版社
発行年:2020年(初版1996年)
サイズ:A5判変型
ページ:200p