




『指差すことができない』で中原中也賞を受賞した詩人・大崎清夏さんの第一詩集が復刊されました。
足もとの地面、少し遠くの窓、ゴミ捨て場の青ネット、眩しい光線。
感覚を凝らして見つめる日々のほんの少しの風景は、ほどけてまた結ばれた糸のように、それは最初より少しだけしっかりとした形を成して、また毎日に戻っていきます。
日が沈んでいる。もうずっと前に。逃げよう。逃げる。出発して。思いだして。急ぐとすぐに。思いだして。急ぐとすぐに。肌寒い雨のなかを。冬になるほんの 前に。呼んで。呼んでいる。(微風も光線も)
発行年:2020年 (初版2011年)
サイズ:148×210mm
ページ:37p