



風のように26年の生涯を駆け抜けた歌人、笹井宏之さん。
ことばにも、色や匂いがあること。ひとつのことばにともなう色や匂いが、その人の内にひっそりと隠されていることを、優しく強いまなざしで見つめていた笹井さん。
紡がれる透明で繊細な短い歌は、深い呼吸のように身体に染み込みます。
祝祭のしずかなおわり
ひとはみな脆いうつわであるということ
未発表の短歌の他、エッセイや詞、俳句も収録され、2019年、没後十年を機に文庫化されました。
発行:筑摩書房
発行年:2019年
サイズ:文庫判
ページ:208p