東京の多摩川で生まれた画家の櫃田伸也さんは、終戦直後の焼け野原や工場跡、増水した川にあらゆるものが流れていく光景、そういったものが原風景でした。戦後から現在に至るまでの変化し続ける景色を描いてきた櫃田さんの、高い写実の技術による風景画は次第に抽象度を増し、やがて山水画のような観念的な要素が加わっていきます。60年に及ぶ画歴のなかで彼が見つめてきた風景の移り変わりと、そこに宿る精神を辿るとき、私たちはなにを受け取ることができるでしょう。作品に加え、櫃田さんが集めたスクラップやファイルなどの資料、コラムや論考も収録されています。
発行:torch press
発行年:2026年
サイズ:A4判変型
ページ:256p