2015年から現在に至るまでの10年間、宮城県石巻市に住むひとりの女性を中心に、同時代を生きる人びとと、町と暮らしの風景を捉えた作品群。下校中の子どもたち、潮風に吹かれる長い髪、安心しきった寝顔、2階のベランダから見送る姿。こちらを見つめるまなざしをカメラをとおして見返すとき、自分たちがいま確かに存在していること、同じ時を共にしていること、その関係のあわいに立ち上がる共同の記憶が糸を紡いでいく。それは、儚くとも絶えず生まれゆく潮のように静かに続いている。
発行:赤々舎
発行年:2026年
サイズ:257×362 mm
ページ:64p