パーソナリティ消費が加熱してゆく社会の中で、当事者性やドキュメンタリーが流行し、〈日記〉もまた近年のささやかなブームによりひとつのジャンルとして確立されつつある。それはただ一過性のものなのか、それとも大きな時代的変化によるものなのか。
本書は、小説や詩歌を中心にさまざまな分野で活動する「いぬのせなか座」主宰の山本浩貴さんが、これまで文芸誌への寄稿などで書いてきた〈日記〉をめぐる論考を集めた一冊。日記を「表現の最小モデル」と捉えることで、単に私的な備忘録にとどめることなく、そのリアリティ性とフィクション性について考える。さらには、書くこと、読むことによって個人の生をどう引き受けていくかといった問題に向かい、〈日記〉を再考する。
発行:いぬのせなか座
発行年:2025年
サイズ:A5判変型
ページ:88p